2011-01-01から1年間の記事一覧

Vilayer / Kerretta

ニュージーランドの3人組インストロックバンド。2010年。たぶん1枚目。 最初の2曲だけマスロック色の強い、攻撃的でスピード感のあるインストロック。それ以降はどっしりとしたスケール感を強調した、メタル調のポストロックになり、さらに終盤は重量感と暗…

Turning down water for air / James Yuill

イギリスのフォークトロニカ系の人の2枚目。2007年。7曲目『No Surprise』のPVを見て気に入ったんだが、ピーク地点を構成する曲だったため、アルバム全体では思ったより大人しい印象だった。 個人的にはダンスミュージックからも一杯影響を受けたTunngといっ…

DAC1(Benchmark)所感

10万円ぐらいのDAC兼ヘッドホンアンプ。DAC部分がメイン。ヘッドホンに比べると音の変化は小さく、本当に差があるのか単なる思い込みか判断つかない。DAC部分はサウンドカードのアナログ出力と聴き比べるのが面倒なためDAC1固定。 HPA部は比較対象がValveXし…

Ferndorf / Hauschka

ドイツのVolker Bertelmannってプリペアード・ピアノ奏者の変名。2008年。4枚目か5枚目。 ピアノを中心に、バイオリンやホーンなどを加えた室内楽っぽい編成でのミニマル。どちらかというとアンビエントよりの静かな曲調だが、軽快なフレーズの反復により適…

Whokill / Tune yards

Dirty projectors(未聴)の前座とかしてたらしい、Merrill Garbusというアメリカ人女性のソロプロジェクトの2011年2枚目。相当良いアルバムだと思う。民族音楽やアブストラクト等のリズミカルなビートと、たぶんファンク系になると思う叫び気味の力強い女性ボ…

Wish you were here / Pink floyd

ブログ名的に5大プログレぐらい抑えとこう、その4。ドラッグで廃人になっちゃった元バンドメンバーへ捧げたコンセプトアルバム。Pink floydだと一番好きというか、他はあまり聴いていない。 初Pink floydのアルバムで、とりあえずメインの『Shine on you cra…

Selling England by the pound / Genesis

イギリスのプログレバンドの5人揃ってた頃の作品で1973年5枚目。プログレのGenesisとしては人気のある時期で自分も『Foxtrot』と本作は特に気に入り。大仰なキーボードが目を引く幻想的かつ抒情的なシンフォサウンドでファンタジー色が非常に強い。技術面に…

Tormato / Yes

悪く言えば離脱したはずが即座に再加入する人達による、ゾンビのようなプログレバンドの1977年9枚目。メンバーに特徴のある『Relayer』と『Dorama』に挟まれた、いつものメンバーによるアルバムだけど、中身は時流を反映して変化あり。端的には大曲が消えて…

Islands / King crimson

ブログ名的に5大プログレぐらいおさえとこう、その1。Robert Frippと愉快な仲間達による4枚目。1971年。『Lizard』と『太陽と戦慄』の間に出たアルバムで、個人的にはこの3枚+『Discipline』がKing crimsonのピーク。 全体的に室内楽的な雰囲気の、とても綺…

In praise of learning / Henry cow

カンタベリー系のユニットの1975年3枚目。Slapp happyと合流し、大所帯になったのとボーカル曲が増えたこともあり、1stから結構変わった印象。2ndは未聴。1曲目を例外に、他の曲の大部分は現代音楽やフリージャズからの影響が強い即興主体のシリアスな音。唐…

Mandalaband / Mandalaband

イギリスのプログレの単発的なプロジェクトの1975年1枚目。他の音源は未聴テーマはチベット解放でも曲調がシンフォなためバンド名とジャケットは詐欺気味な印象。チベット語で歌っても日本人にはイタリア語やコバイア語と大差ない。LPの片面を組曲形式の大曲…

Ample fire within / Ascend

Sunn O)))関係のドローンなプロジェクトの1枚目。2008年。Sunn O)))より取っつきやすいという風評に踊らされてしまった。嘘ではないが、あくまで相対的な話なので、自分のようなおっかなびっくりでドゥームを嗜んでる程度では荷が重いぐらいには、とんがった…

Magic chairs / Efterklang

デンマークの大所帯ポストロックバンドの2010年3枚目。前作『Tripper』からまた一気に変わった印象。コンセプト色の強かった前作に比べると1曲1曲で完結していることもあってコンパクトになり、ぼそぼそしてた歌い方も歌劇調に一新されてわかりやすく、全体…

Tomorrow becomes you / Slow six

バイオリンx2、ギター、ローズピアノ、ドラムの変則的な編成のバンドの3枚目。完全インスト。2010年。クラ色の強いポストロック、またはポストクラシカルというクラとニカを混ぜたジャンルに属するっぽい。 アルバムの最初から最後まで暗くて悲壮感たっぷり…

IE8(Sennheiser)所感

Sennheiserのカナル型イヤホンの最上位。ダイナミック型。HD650と似たような傾向のため、・低音重視の音量バランス・角が取れて柔らかめ、太めの音質・特に低音がボワボワしている。・音場が広い・ゆったりした曲が得意で、勢いのある曲が苦手といったSennhe…

Crownsdown / Themselves

DoesoneとJelのユニットの2009年3枚目。Subtleで忙しかった関係か結構久しぶりの新譜。ゲストがたくさん参加しているようで、Subtle休止のきっかけとなっちゃった大怪我して大変なDax Piersonも参加してたりする模様。全体的に音が軽めで軽快な曲が多い。ま…

Crush / Telepath

アメリカのバンドかプロジェクトかよくわからん2011年3枚目。非ヨーロッパ圏を中心とした民族音楽とダブを下敷きとした硬くて重めのリズムが印象的なダンスミュージック。色んな民族楽器の音が入っていてとってもカラフルで、中でも中近東のイメージが強い。…

Narcissus goes to the moon / Visible window

カナダのプログレバンドのたぶん4枚目。1996年。プログレとしては奇抜なジャケットとは裏腹に、王道的なシンフォサウンドを展開する。いわゆるジャケット詐欺。 The flower kingsからの影響を強く感じるシンフォ系。ボーカルが低めで太目の、ベクトルとして…

Deep politics / Grails

アメリカの、ポストロックとかポストメタルとかドゥームなバンド。2011年新作。ドラムはOmのメンバーでもある。 方向性はKammerflimmer Kollektiefに近いものを感じた。終始遅くて暗くて不気味で悲壮感たっぷりの、とっても息苦しい音楽なんだけど、なんだか…

mir / Ott

アンビエントサイケの人のソロ3枚目となる新作。アマゾンMP3しかない。可逆圧縮にしてほしい・・・。 ダブ、民族音楽からの引用が多く、Shpongleをダブ方面に特化させ、少し開放感を持たせたような印象を受ける。前作『Skylon』がアンビエント重視の静かで透…

Mondo Garaj / Garaj mahal

3人組のジャズ・ファンク方面のジャムバンドらしい。2003年。デビュー作。基本インスト。たぶんSouliveやGalacticの系列と思う。どっちも聴いたことないため想像だけど。 ジャズロック、フュージョン系なんだけど、こっち方面はあまり聴かないので、正直よく…

E2-E4 / Manuel Gottsching

Ash ra tempelの人のソロ名義での代表作。1984年。ミニマルテクノ確立前のミニマルなテクノってイメージ。 約60分の全1曲。前半はシンセ中心のピコピコした電子音によるパルスの反復、和音の変化を主体としたテクノ的なトリップ感が強い。半分過ぎたあたりか…

Disguised as ghosts / Mock orange

米インディーロックバンドの新作。AmazonではMP3しか販売してなかった。精神衛生上よろしくないのでデータならflacにしてほしい・・・。 これまでの流れを継続した、おとなしいアルバム。コミカルさも適当に維持しつつ、音の線が細くなり素朴な印象が一段と…

Anchor drops / Umphrey's mcgee

プログレメタル色の強いジャムバンドの3枚目。2004年。手持ちだとこれが一番古いアルバム。 以降の作品に比べるとプログレメタル色が非常に強い。ボーカル控えめインスト主体の構成で、無駄にテクニカルで、めまぐるしく展開が移り変わる。なんかKansasぐら…

Cheer me perverts / Flat earth society

X-legged sally(未聴)のメンバーの一人が中心となっているベルギー産ブラスバンド。2009年。8〜9枚目。ホーンを軸とした15人程度の大所帯で、編成としてはビックバンドに近いと思う。 ビックバンド色が非常に強いチェンバーロック、あるいはその逆といった印…

Vaccine / Younger brother

アンビエントサイケのユニットの新作。3枚目。Simon Posfordがらみで一番好きなので、継続して活動してくれるのが本当に嬉しい。何の気なしにメンバーを調べるとDisco biscuits、Brothers past、Benevento Russo duoとジャムバンド方面のちょっとしたオール…

The kindness of strangers / Spock's beard

アメリカのプログレ。3枚目。1998年。 90年代っぽいわかりやすくキャッチーなアメリカン・ロックが土台にあり、ボーカルの比重が高くメロディもキャッチーで聴きやすい印象。そこにプログレっぽさが混ざり込むわけで、Genesisな部分も結構多いんだけど、それ…

Everywhere, and right here / The six parts seven

4人組。ポストロック。4枚目。インスト。ジャケのイメージと中身の剥離が結構大きい。 American footballからボーカル抜いてミニマルな要素を強くした感じで、透明感のあるギターのフレーズを重ねたノスタルジックで穏やかな曲が基本。Tristezaほど音を詰め…

Long distance calling / Long distance calling

ドイツのポストメタル(?)バンドのたぶん3枚目。基本インスト。 轟音ポストロックをメタルの音でやったらこんな風になりましたって感じの曲調が全体の半分程度。残りはメタルだったりプログレメタルだったりポストロックだったり。煌びやかな多幸感と浮遊感…

Black rainbow / Aucan

いつの間にか発売されていた新作。アルバムとしては2枚目。 EPでの変化を推し進めていった印象。1stのBattles的なマスロック要素は完全に鳴りを潜め、たまに凝る程度の比較的シンプルなリズムによる退廃的で冷たいシンセサウンドが主体の電子音楽となる。Scu…