2011年良かったアルバム
てっとり早く新規開拓する時はどこかに掲載されてる年間ベストを適当に漁るのが楽なので、自分の分も過去の備忘録をちょっと真面目に再編集。こうして見直すと2011年も凄い年だったと思う。今とは逆で邦楽全然聴いてなかったんだな。
Own your ghost / 13&God
特別扱いしてる人その1のDoesone関係。ThemselvesとThe notwistの合作でまさかの2枚目。Subtleは好きでもThemselvesはそれほどでもなく、The notwistも特別思い入れは無いけれど、その2組が組むと凄い事になってて未だに頻繁に聴いてるアルバムができちゃいました。1stよりはニカ色が減ってラップが増えて、全体的に聴きやすくなった印象で個人的にはこっちの方が好き。
Deep politics / Grails
ポストメタルかドゥームかその辺のバンド。来月新作出るみたいなのでとりあえず予約した。Omと同じで作品を重ねるごとに音圧を減らしていったら、最終的には儀式めいた要素が蒸留されていった到達点といった印象。全編通して暗くてかったるくて、これ系が特に刺さる時の精神状態は概ねやばいので、そこそこいいアルバムだなぐらいの距離感を保ちたい。
Whokill / Tune-yards
アメリカのローファイ系女性シンガーの2nd。いかんぞ2014年に新作出してるじゃないか、さっそくポチらないと。当時は女性ボーカルに苦手意識を持ってた時期だったんだけど、Tune-yardsのおかげで克服できました。その辺の意識改革に寄与してくれてることもあって、通常は特別扱いしそうなんだけど、2011年はDoseoneとSimon Posfordが揃って凄いのを出してきたのが運が悪かった。陽性でわかりやすいThe knifeといった感じで、パーカッションと力強いボーカルが特徴的な開放的なアルバム。
Vaccine / Younger brother
特別扱いしてる人その2のSimon Posford関係。ロック要素が強くてShpongleよりも好きかもしれないYounger brotherだけど、そのロック要素が作品を追うごとに強くなってて、今作はほぼ全編バンドサウンドで占められている。また、Disco biscuits、Brothers past、Benevento Russo duoが参加しててジャムバンド関係でみた場合でも面子が揃っているのが二重に興味深い。内容はポストロック色の強い静かでだらだらした綺麗なロックで、大好物な方向性なのでこの路線のままぜひ新作をお願いします。
【2010年以前に出た良かったアルバム】
Tertia / Caspian
アメリカの轟音系ポストロックバンドの2009年2nd。沸点が低くて静のパートが少なく非常にわかりやすい轟音をしていてかったるさ少なめ。代償にカタルシスが少なくなっているかと思えば、轟音パートから無理矢理もう一段ギアを上げることである程度対応。ダイナミックレンジ厳しそう。Caspianは他のアルバムも凄くて、定期的に燃料をいただけるので、安心感があって大好きです。
Parades / Efterklang
ポストロック、ポストクラシカル系の大所帯バンドの2007年2nd。いかんぞ2016年に新作出してるじゃないか、これはポチポチしないと。電子音とフォークを混ぜた感じだった1stから生音主体に一変。それもロックではなくオーケストラな感じの壮大かつかったるい路線で、たぶんアルバム単位で聴かせるコンセプト色の強い作品になった。正直聴くのにエネルギーがいるので、頻度だと『Tripper』や『Piramida』の方が聴いてるがEfterklangの最高傑作となるとこれになる。
Book M / Secret chiefs 3
アバンギャルドというか、ジャンル不明なプロジェクトの2001年のアルバム。次作『Books of horions』の方が顕著なんだけど本当になんでもありで、民族音楽、プログレ、メタル、ブレイクビーツからサイトランスまでの各クラブミュージックの要素を曲によって混ぜたり抜いたりしていて混沌としている。ロック側からゴアトランスみたいなアプローチを試みてるのかなと思った。
tomorrow becomes you / Slow six
アメリカのポストロック、ポストクラシカル系のバンドの2010年3rd。ストリングスとピアノが主体で、2ndはもろに室内楽って感じだったが、3rdになってドラムが入り、ギターの主張も強くなってロック側に寄り、グッとダイナミックになった印象。正直2ndはピンと来なかったので、ドラム欲しいという結論になるが完全に好みの問題。もう活動してなさそうなのが悲しい。