Ten / cLOUDDEAD

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アメリカの3人組の2004年2枚目。アングラヒップホップでも傍系だとは思うけど自分の中のヒップホップの基準になってる1つで、この辺から入って裾野を広げることでKendrick Lamarとかも抵抗無く聴けるようになったので、まあそれなりに思い入れがある。聴いた当時はヒップホップっぽくないと思ったけど、今では自分にとってはコレがヒップホップなんです。というかcLOUDDEAD自体もだけどメンバーがまた凄くて、Yoni Wolf(Why?, Hymie's basement)にDoesone(Subtle, 13&god, Themselvs)にOdd Nosdam(そんなに聴いてない)とメンバー掘るだけでしばらくお腹一杯になるくらい楽しめるので、ポストロックやインディーロック好きにとってのヒップホップへのとっかかりとしては有りだと思ってる。ちなみに1stはかなりサイケデリックな作風になっていてどちらが好みかは人によると思う。自分はキャッチーな2ndの方が好き。

 

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Image / Maison book girl

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現代音楽系アイドルの2017年フルアルバムとしてはたぶん2枚目。アイドル界隈も極北まで来たかというとそんなこともなく(ノイズは理解を諦めたのでBis階段は黙殺)、現代音楽と言ってもSteve Reich等のミニマルミュージックに基づくもので、武満徹(CDレンタルしたけど即返却)とかのニカや音響系と親和性が高そうなガチでとっつきにくい方の現音要素は皆無。ただ、ミニマルというには曲が短く適度にブレイクを差し込んでいて反復が足りず、個人的には多彩な楽器によるリフロック的な印象を受けた。10分のインスト曲をぶち込んだりボーカルが引っ込み気味な音量バランス等、他のオルタナやポストロック等を取り込んだニッチ向アイドルの中でも一際アイドルという枠組み自体に無頓着で、個人的には馴染みやすいのでウェルカムなんだけどそれでいいのかと思ったり思わなかったり。

 

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Close to the edge / Yes

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少しずつ古い記事のタグ整理をしてたら、Yesに関して見事に定番アルバムを避けていたのに笑ったので今日はYesの日。イギリスの5人組のプログレバンドのメンバー的にたぶん全盛期な1972年4枚目。大曲志向が始まったアルバムで40分全3曲。正直昔はあまり好きじゃなかったけど少し考えが変わって、他のYesの作品よりも要求するオーディオ環境が高く、ある程度の環境が無いと良さが分かりにくいクラシック(想像)みたいなわがままなアルバムという評価に落ち着いた。CD側もある程度の音質を要求されるが、アホみたいにリマスターされてる最近のやつなら外れは無いだろうとも思う。中身は定番のプログレなのでプログレに興味があるなら入口に最適な1枚。ただしポストロックやマスロック慣れしてるならすっとばしてMike OldfieldやMagmaあたりから入った方がなじみやすいと思う。

 

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祈りでは届かない距離 / Jyocho

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宇宙コンビニのギターの人のプロジェクトの2016年1枚目。編成にフルートが入ってるのが特徴的だが、メンバーは流動的みたいで今後も同じ方向性かは未知数。全体的には女性ボーカルもあって宇宙コンビニの延長線上にある印象。ただ、あからさまにギターの主張は強く好き勝手やっていて、音数多過ぎかつ、ややこしい事し過ぎてなんとなく聴いてると右から左に流れるパターンに突入したように感じる。それと音色がよりクリーントーンな感じなって、マスロックよりはAntoine Dufour等のアコギインスト勢に近づいた気がする。個人的には唐突に感じる展開が減っていて、アルバム全体の印象としては宇宙コンビニよりも好み。

 

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