The Rotters' club / Hatfield and the north


 イギリスの大所帯のプログレバンドでカンタベリー系の定番の一つ。1975年2枚目。これとNational healthの一連の4枚が、自分の中でのカンタベリー系の基準なので、カンタベリー系の音としか形容しようがなかったりする。前作に比べると華やかで洗練されたように感じる、ファズギターとエレピが特徴的な、暖色系のフュージョン入ったロック。結構テクニカルな場面が多い気がするものの、意識して聴かないとBGMみないな感じで右から左に流れていく、とても耳当たりの良い音楽で、こんなアルバムだっていう大まかな印象はあるんだけど、フレーズとかの粒度が細かい部分の印象が、不思議とほとんどなかったりする。

DQS / DQS


 日本の14人組のロックバンドの2015年フルアルバムとして1枚目。14人中11人がドラムというコンセプトのわかりやすいグループ。クレジットを見る限りでは1曲当たりのドラム人数は5〜6人ぐらいが平均っぽく、ドラム11人という字面から想像されるほど打楽器偏重ではない。全体的にはビート感の強いデジタルロックで、ボーカル曲も多く曲自体は結構キャッチーな印象。その中でドラムだけ無駄に音数が多くなっているのが個性ではあるけれど、スタジオ音源ということでバランスを取っているせいか、ぶっちゃけtoeRovoとかの方がその辺は極端だと思う。曲自体は結構好きなのでガッカリ感は無いけれど。この手のバンドはライブだと全然印象違ったりするというか、そっちが本命だと思うんだけど、編成的な問題でライブを簡単に行えないというジレンマ。

Happy songs for happy people / Mogwai


 スコットランドの5人組のポストロックバンド。2003年4枚目。

 Mogwaiの中での綺麗系轟音としての側面がバランス良くまとまっているアルバムという印象。前作『Rock action』は綺麗さと静謐さ主体で轟音要素をほぼ排除したアルバムになっていて、一方で次作の『Mr.beast』では重厚さに回帰しちゃっているため、過渡期的な印象を受ける。

 また、相変わらず全体的に暗めなんだけど、割りと透明感があったりと、個人的に抱いているMogwaiのイメージと少しずれているアルバムと感じる。でも手持ちのMogwai作品の中でも好きな方だったりする。

 YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=-F1TmBygqp8

Starts to think? / Sawagi


 日本の4人組のインストロックバンドの2015年3枚目ぐらい。ぶっちゃけた第一印象は音悪くないかというネガティブなもので、しばらく時間経過した現時点でもその印象は変わらず。前作『Punch games』から3年近く経っている事もあり結構変わったように感じる。キラキラとしたリズミカルなインストという点はある程度継続しつつも、全体的にメロディ要素が薄れ、ハード、サイケ、ミニマルな面が強くなったように感じられる。製作時期にバラつきがありそうで、曲単位での印象に差があり、曲によってはHoly fuckっぽいと思ったり、No.9っぽいと思ったり。