Distant satellites / Anathema
イギリスの6人組のポスト、プログレメタル系のバンドの2014年10枚目ぐらい。前作『Weather systems』もまた、たいそうけしからんアルバムだったけれど個人的には今作の方がやばい。基本的には前作と同じ、仰々しいシンフォをやる過ぎると轟音ギター的なカタルシスとサイケな陶酔感で脳みそドロドロ気持ちいい路線のアルバム。後半の電子的なアプローチが今作の特徴になるんだと思うけど個人的にはリズム面が面白くなったことと、メロディからメタル的な臭さが薄れて若干淡白になりつつも感動の押しつけっぷりは相変わらずなバランスが、コテコテなメタルが苦手な自分には丁度良い具合に収まっているのが大きい。中盤過ぎて丁度お腹一杯になったあたりで、うまいことチルとして作用している後半の電子音入った曲群もAnathemapっぽい多幸感があって個人的には違和感はなかった。
ナイスルーム / moccobond
日本の4人組のロックバンド。2015年2枚目のミニアルバム。良いアルバムだとは思うけど、個人的には前作『Patchwork tile』の方が好きというか、アレを超えるのは結構大変だと思う。
男女のツインボーカルでどちらも癖があり、曲調もひねくれポップス的で全体的にアクの強い印象。前半はライブ映えのする軽快な曲が中心で前作には無かった感じの曲調が中心。後半は従来通りのゆったりした、どちらかというと抒情性とカタルシスを感じさせる曲調になる。個人的には後半の方が好み。
iTuens使っていないので限定配信の『未来に狂う』が入っていないのが不満。『リクレイマン』はどうでもいい。
ライブでの音響廻りの失敗が少なく、男女共に声量が凄くてライブ映えしていたりと、ライブの満足度が高くて個人的に結構応援しているバンドだったりする。
越冬のマーチ / mol-74
日本の3人組のロックバンド。2015年ミニアルバムとして3枚目。かなり好き。音源欲しいけどAmazonに置いてなくて入手経路でムニャムニャしてるうちに、いつの間にか全国流通盤が出ててガッツポーズ。Polarisとかキセルとかのゆったりしたポップス系で、その辺よりはダイナミックでやや派手な印象。中性的なボーカルが特徴的で、Sigur rosを低めにしたというか、線を細くしたAntony and the Johnsonsというか、そんな感じでとても印象に残りやすく、大きな武器になっていると思う。アルバムタイトル通り、冬っぽいというか、全編通して冷たくて透明感のある雰囲気で統一されている印象。