wall / nei
日本の4人組のポストロックバンドの2014年1枚目。基本インスト。結構好きなアルバム。歪みの少ない綺麗なギターの絡みを軸としたミニマル寄りの構築的なポストロックで、全体的にやわらかく淡々とした印象。轟音要素は薄い。個人的にはtoe、American football、Mice paradeあたりに系列というか、特にtoeっぽいと思った。前半はギター主体のテンポ早目の軽快なが中心。後半はキーボードの音やボーカルなどの主張が強くなり音は華やかになりつつ、曲自体はゆったりと落ち着いた感じに静的な印象になる。
Songs, Ideas we forgot / toe
日本の4人組のポストロックバンドの2003年1枚目のEP。以降の作品から入り今作は後追いで聴いたためか、最初は面食らった。手数の多いドラムを主役とした技術志向のインストポストロックというのは以降と同じだけど、ざらついたギターに、力強く乾いた感じのドラムといった音作り、そこそこエモーショナルな曲構成もあって『the books...』以降とはかなり印象が違う。なんとなくだけどDon caballeroみたいな遷移の仕方してるんだなと思った。そっちのイメージで固まっているってのもあるけれど、個人的には以降の作品の方が好き。
X-game / Para
日本の5人組のインストロックバンドの2006年1枚目。山本誠一関係というのと、キーボード3人という偏った編成が特徴。新譜出すよ、みたいなことをライブで言ってて期待して待つことそろそろ1年。一向に音沙汰が無くて私は悲しい。単一フレーズを延々反復させつつ、テンポをいじったり、ポリリズムで攻めてみたり、ループサンプリングのように取り扱って音響的な要素を強くしたりと、あの手この手で膨らませる事を主題としたアルバム。反復が土台にあるため、長尺の曲が中心というか、全4曲で全部10分越え。M6『Arabesque』みたいな例外もあるけれど、Rovoよりもテクノ寄りで淡々としている印象。次作『Curriculum』に比べると、リズム面の意味不明さがまだ少なめで、手探りしてる感じがある。
Anchor / Zammuto
アメリカの4人組のバンドの2014年2枚目でThe booksの人が参加。The booksとは違い、コラージュは少なめで加工したボーカルとシンセ音の目立つバンドサウンドが主体。ただ、前作『Zammuto』がにぎやかで動的なイメージが強かったのに対し今作は透明感の強い静かなアルバムになっている印象。ボーカルもささやくような歌い方が中心になり良くも悪くもおとなしくなったと思う。一応M8『IO』みたいに派手な曲をあるけれどアルバム全体の中ではむしろ浮いているようにさえ感じる。前作が『The way out』からの流れの延長にあった気がするのに対し、初期のThe booksの雰囲気に戻ったような感じかなと思った。