Melos / Cervello

　イタリアのプログレバンドの1973年1枚目。Osanna系列でこれ一枚で解散した模様。イタロの中でもわりと好きなアルバム。やってることはOsannaに近く、暗黒という形容が似合うどちらかというと攻撃的な音楽で叙情性は薄い。結構エモーショナルだが、激情を発しているというよりはとろ火で煮込んでいる風で、瞬間的な爆発力は無いが常に一定水準を維持させている粘着性が特徴。無茶で唐突な展開の少ないイタロっぽくない構成とテンポの緩急に乏しいのがそう感じさせる一因かと思う。キーボード不在だが、サックス、フルートを中心に多彩な楽器を取り入れているため色彩豊か。それゆえに他のキーボード在籍のシンフォ系プログレバンドとの差別化が計れていないジレンマ。基本シンフォっぽいがギターが時々フュージョンっぽい。カンタベリーよりはJohn Mclaughlin(Mahavishnu orchestra)とかそっち系のテクニカルなやつ。