Octahedron / The mars volta


 アメリカの6人組ぐらいのロックバンドの2009年5枚目。プログレみたいなインプロ混じりの複雑でテクニカルな構成と、暑苦しいぐらい情感たっぷりな熱量を持った、良くも悪くもとにかく疲れる音楽ってのが個人的なThe mars volta像なんだけど、今作では前者がスッポリと抜け落ちている印象。一部の例外を除きボーカル中心のゆったりとしたバラードというかサイケデリックな曲調で占められ、突飛な転回も少なく初めて聴いたときは正直拍子抜けした。けだるさと暑苦しさが混在している感じが相変わらず独特で面白くはあるんだけど、個人的にはThe mars voltaに期待しているのと少し違うので、他のアルバムを優先して聴いてしまいがち。それと、ダイナミックレンジがかなり広くて大音量で聴くことを要求される。