Caution radiation area / Area


 イタリアのプログレバンドの1974年2枚目。ホーン隊が抜けた編成的な面も含めて前作『Arbeit macht frei』からかなり印象が変わった。基本はテンションの高いジャズ系のプログレで、Areaの作品の中でもボーカルの影が薄くインスト中心。また、シンセの使い方がノイズやインダストリアルっぽく、さらに後半はインプロ色も強まって前衛的というかドイツっぽさを結構感じる。前半から後半に向かうにつれてどんどんと実験的な要素が増えていき、最後にはノイズと化す。イタロだと思っていたら、いつのまにかジャーマンサイケになってましたという、なんだか狐につままれたようなアルバム。前半は好きだけど、後半に関しては正直ノイズ・アヴァンギャルドは理解できる日が来ると思えないのでちょっと辛い。