Relayer / Yes


 イギリスの5人組のアルバム毎にメンバーが変わるプログレバンドの一角の1974年7枚目。今回はキーボードの人が本作でのみ参加の人なので、その辺がたぶん本作を特徴付けている。シンフォっぽさがごっそりと抜けて、鋭角的なギターが目立つようになり、輪郭がハッキリしたように感じる。代わりに幻想的な雰囲気は著しく減衰し、ハードで攻撃的な面が強調されたアルバム。いつも通り40分全3曲の大艦巨砲主義。2曲目『Sound chaser』が全体的にフュージョンっぽかったり、ケチャを取り入れてみたりと、Yesっぽくなさが目立つので印象に残りやすい。個人的には静と動の対比が極端な1曲目『The gates of delirium』がYesの中でも特にお気に入りの曲の一つ。3曲目はちょっと印象が薄い。