Gloss drop / Battles


 アメリカの3人組のマス、ポストロック系のバンドの2011年フルアルバムとしては2枚目。リーダーっぽかった人が抜けて3人組となった、転換点となりそうなアルバム。あまり期待していなかったんだけど、かなり良かったというのが率直な感想。『C EP』の無機質かつ無感情なリズムと、『Mirrored』のカラフルな音色を掛け合わせたような堅実な作風。『B EP』のアヴァンさはすっぽりと抜け落ちて、とっつきやすさはさらに増した印象。また、シンセのキラキラした音が終始目立っていて、ドラムの存在感は少し抑えられている気がする。軽快かつ音数の多い曲が多く、一見すると派手なんだけど、通して聴くと一本調子で案外淡々とした印象を受ける。適当なスパンでボーカル曲を配置し、中だるみしにくいようにした構成も好感触。