Selling England by the pound / Genesis


 イギリスのプログレバンドの5人揃ってた頃の作品で1973年5枚目。プログレGenesisとしては人気のある時期で自分も『Foxtrot』と本作は特に気に入り。大仰なキーボードが目を引く幻想的かつ抒情的なシンフォサウンドでファンタジー色が非常に強い。技術面に前作からさらなる向上が見られ、危なっかしさがほとんど感じられなくなった。プログレにしては不安定な演奏はむしろ強みと感じていたので個人的には残念だったりする。また、前作までにあった不気味さがスコンと抜け落ちていて、前作に比べメリハリに欠けている面もあるが代わりに儚さとか美しさといった部分が強調されていて差し引きゼロってところだと思う。