Tormato / Yes


悪く言えば離脱したはずが即座に再加入する人達による、ゾンビのようなプログレバンドの1977年9枚目。メンバーに特徴のある『Relayer』と『Dorama』に挟まれた、いつものメンバーによるアルバムだけど、中身は時流を反映して変化あり。端的には大曲が消えてシンプルになってボーカルの比重が増している。Gentle giantの『Missing piece』のポジションに近いアルバムだと思うけど、それよりもプログレの香りが強く残っている。結果、後期Gentle giantのような、シンプルなリズムのドラムを目印に他パートが好き勝手している感じが出ていて、個人的に結構好みなバランス。良くも悪くも時代を感じさせる薄っぺらく安っぽいキーボードの音が特徴的で、この手の音はあまり好きではないので、そこが少し残念ではある。