TimeDomain Light(TimeDomain)所感

 高音が綺麗で低音が少なめかつ、小音量でも聴き取りやすい木造集合住宅で音楽を楽しむための心強いパートナー。小型で可愛らしい外見から柔らかい印象の音かと思ったが、やっぱりクリアな音って言ったほうがしっくり来るのがどこまでもタイムドメイン

 昔友人から頂いたミニの方の印象が残っており、似たようなものだろうと試聴もせず買ったら妙に篭っているように感じて第一印象が最悪だった事は覚えている。耳が慣れたかエージングが進んだか定かではないが、いつからか「こんなに澄んだ音だっけ?」と思うことが増えていったのも記憶に新しい。今では概ね気持ち良く聴けている。ただし、ギターのディストーションやノイズよりの打ち込み中心に、たまに残念な感じになったりするから癖は強い方なんだと思う。

 スピーカー同士の間で音が一度集合し、場を形成した後、改めて正面から飛び出してくる感じ。そのためか音場の広さは設置間隔への依存度が高い印象。当たり前か。これまでずっとPCモニター直近で窮屈な感じだったが、ちょっと広げて1.5mぐらいで正三角形を作ってみるとかなり開放的になった。音一つ一つの細かな挙動はこれまでのほうが掌握できる気もするが、それじゃヘッドホンと変わらないなと、今更ながらスピーカーとしての良さを再認する。懸念していた音量上昇幅も思ったより少なく、ホント劣悪な住環境には頼もしい。

 スピーカーの間隔以上には音が広がらないので「ホールで鳴るような」、「包み込むような」と言った音場の広さよりも、一つ一つの楽器の位置や挙動などが詳細にわかる箱庭を作るような、音像ってやつ(?)を重視したスピーカーだと思う、たぶん。