M2(Bose) 所感

 自分は基本的に低音軽視、中〜高音重視であり、長年に渡って蓄積された音源もその傾向が強く、低音過多な環境で真価を発揮する曲自体をあまり持っていないという前提条件があるため、低域過多なM2との相性がかなり悪いと思う。しかも、M2が気持ちよく聴ける音量を出すともれなく近所迷惑になる住環境のため、我が家ではM2の真価を発揮できないとあれば、印象はまあネガティブになる。
 とりあえずスピーカーの個性を軽視し、プラシーボ目当てで金を積むことが大事だとノリで試聴もせず買った結果、良く言えば迫力のある低音、悪く言えばバランス度外視で可能な限り大きくした低音におったまげた。低音が大きめでハッキリ聞こえるのではなく、低音と高音の量的バランスが逆転して、主役と脇役が逆転しちゃった状態。異文化の一端を垣間見れた、あるいは狂気の沙汰を感じたという意味では面白かったが、好き嫌いはまた別問題。
 Motorpsychoの『Heavy metal fruit』やThe Ladies等の例外はあるものの、自分の持っている音源では特別M2が合うと感じるのがほとんど無い。それどころか妙にマッチョなSigur rosや、轟音ギターがベースに負けるMogwaiのような苦笑いしたくなるようなのも少なくない。普段聴けない世界が聴ける反面、普段聴いている音が埋もれてしまうというのが意外なほどストレスに感じる。大音量にすれば解決するんだろうけど住環境が許さない。
 低音域のインパクトが強すぎて他はよくわからないけれど、なんとなくSA5000、TimeDomainLight、10Proに比べて太くて元気がある印象。
 パソコンの前から離れると一気に低域以外聴こえなくなるのが地味にマイナス。