Gutter tactics / Dalek


 正確にはaにウムラウトが付くヒップホップの人の2009年5枚目ぐらい。最大の特徴はノイズ、シューゲイザー系列の暗黒で歪んだドローンと、硬質的ながらもヒップホップとしてはかなり淡々としたリズム。後者はドローンに引っ張られてそう感じるだけなのか狙ったものなのかは不明。ラップもそれに合わせたような低くてマッチョな声質で、かつ抑揚を極力抑えることでダウナーで暗黒な世界観作りに徹している姿勢はドゥームメタルに通じるところがある感じ。前半は特に歪んでいて暗黒で硬質的な面が強調されるのに対し、後半は意外と軟化してキラキラナヨナヨしたサイケ世界も結構幅を効かせている。どっちにしろドローンサイケなので一風変わったヒップホップという点は保障されていると思う。