Tertio / Atoll

 フランスのプログレバンドの1978年発表の3枚目。プログレバンドの多くはこのあたりの年を音の質感が大きく変わっているイメージがあるが、このバンドも例に漏れず、音が前作よりも垢抜けて派手になった代わりに若干軽くなったように感じる。ジャズ色が薄くなって、緊張感や攻撃性が弱くなったかわりに、構築美や荘厳さが目立つようになり、良くも悪くも様式美プログレに一歩近付いた印象。ついでにボーカルも増えて全体的にキャッチーでポップになった。個人的にAtollはずっとインストしてるより2nd『夢魔』よりも適当にボーカルがでしゃばってる1stや3rdの方が好み。