Aucan

■ Aucan


 イタリアのBattlesフォロワーと思しき三人組Aucanの1st。インスト。

 シンセ、キーボードの基本冷たい感じだけど時々チープさと遊び心を感じさせる透かし具合や、音数は無理に詰め込まずリズムの絡みを楽しむフレーズ作りなど基本的にEP時代のBattlesのやっていた事を拡大再生産したような印象。初期Battlesに比べると前衛的な要素が少なく様式化されている点や、骨太で荒っぽいバンドサウンドの関係でロックっぽさが出ていて比較的とっつきやすい感じがする。

 前半はバンドサウンド中心の曲で力強く、後半はシンセの比重が高くなって曲の構成がやや複雑かつ繊細になりつつも、ドラムを筆頭にきっちりもっさり暴れていて、やっぱり力強さが前面に出ているのが面白いと思う。

・MS-Pro・・・シンセがひっこんで荒々しいギター、ドラムが暴れてノリが良い。
・SA5000・・・シンセの冷たい感触や、曲にスピード感が出ていてお気に入り。
・T1・・・暗くて繊細。荒っぽさが悪い意味で気になりがち。
・HGD650・・・まったりし過ぎてパッとしない。

書き直し 2010/12/04 
2009/02/08 


■ dna ep


 全5曲35分のEP。でも最後の曲が15分の環境音楽なので4曲20分な気分。その4曲は全てMySpaceで聴けるという現実。一部にアレンジ違いがあるけれど。

 初期Battlesをモッサリかつパワフルにしたような1stに比べると曲中での展開に乏しくなり、ミニマルなストイックさが増してサイケ感が強くなったように感じる。感情も抑え気味な印象で、どことなくChevreuilっぽさが追加されたような気がする。キンキンとしたシンセが強く主張し、ギターは音響っぽさが増して裏方が増えた印象。結果、手数が多くもこもこと肉感的なドラムと冷たいシンセの響きが対称性が強調される形になった。

 けだるげなボーカルと打ち込みっぽいリズムによるゆるくサイケデリックな3曲目が1stからの変化を最も感じさせる曲で、これからの方向性を示唆しているように感じる。

2010/09/16 


Black rainbow


 いつの間にか発売されていた新作。アルバムとしては2枚目。

 EPでの変化を推し進めていった印象。1stのBattles的なマスロック要素は完全に鳴りを潜め、たまに凝る程度の比較的シンプルなリズムによる退廃的で冷たいシンセサウンドが主体の電子音楽となる。Scubaあたりに近い感じの冷たい質感のウワモノとエレクトロっぽいビヨビヨした低音に、エフェクト多用したけだるいボーカルが挿入されるパターンが多い。

 この手のどこまでも無感情で低体温なシンセは最近流行ってるらしいダブステップのような気がするが、ダブステップろくに聴いたことないのでよくわからない。

 全体的に暗めで、かつ意識的に似たようなフレーズを使いミニマルにしている印象。そのため単調さも少し感じる。

2011/04/16 

  http://www.myspace.com/aucan