The last march / Conti

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日本の2人組の2017年何枚目か不明な11年ぶりの新作。当然ながら今作で初めて聴く。シタール+ドラムでどちらもボーカル兼任のかなり変則的な編成で内容もなかなかに変態的。個人的にはSkillkillsとRuins(良さがよくわからん)の中間的な立ち位置にいるような印象を受ける。ミニマルな構成で変拍子とコロコロ変わる展開を基本としたアヴァンギャルドな展開にラップ/ポエトリーリーディングが乗っかる感じ。アヴァンギャルドとしてはかなり聴きやすい部類。それとシタールが打楽器っぽい鳴らし方でなんかハンマーダルシマーっぽいなと感じた。

 

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Cascades / High highs

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アメリカのドリームポップ系のデュオの2016年2枚目。余所の2016年年間ベストを巡回していて気になった中でも特に当たりだった1枚で、端的に言うと実にけしからんアルバム。ただ、自分はドリームポップというジャンル自体がどちらかというと苦手なのでこの手の音が好きな人にとって良いアルバムかは不明。輪郭のぼやけたそこそこ甘ったるい音作りはしてはいるが、どちらかというと透明感が強くサイケデリックな陶酔感も薄い印象。そのためポップで聴きやすいけど本格的にトリップするには弱い気がする。だからこそこの手の音が苦手な自分が気に入ったという側面もあるんだけど。

 

 

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ジパング / 水曜日のカンパネラ

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日本のクラブミュージック+脱力ラップ系のユニットの2015年5枚目ぐらい。Youtubeで「桃太郎」を聴いて一度切り捨てたんだけど今作以降は良いという噂を聞いて、アルバム試しに聴いて、かなり良いアルバムだなと満足。個人的にはEDMやらJuke/Footwalkやら、たぶんFuture Bass(不勉強)あたりまで取り入れた電子音楽が主体で、ラップはそれをキャッチーでとっつきやすくするための一要素という印象。歌詞が、台風来てたり爆弾怖がったりお遍路巡回したりするだけだったりする、語感重視意味なし系と同系列なため楽器の延長線上のイメージが猶更強く、そのため適度に埋没している今作のバランスがかなり良い感じで好み。ちなみに「桃太郎」はボーカルが前に出過ぎなのが不満なんだと改めて聴いてみて思った。

 

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ライブの感想(2017年4月~6月上旬)

sora tob sakana band set(2017年4月恵比寿LiquidRoom)

音が悪かったのでまともな音響でもう一度見たい。自分の位置が悪かっただけかと思ったが、中盤で一回立て直したと思ったのに2、3曲したらまた崩れたって思ったからやっぱ普通に音悪かった。ただ、ボーカルだけは調整どうこうよりマイク自体の問題っぽくて無線マイクが思った以上に音響的に不利な印象。踊る関係上無線マイクほぼ必須なのが辛いところで、ならバンドセットでないsora tob sakanaは見なくていいかな思った。

 

Why?(2017年5月 新代田Fever / 渋谷O-nest)

今年のベストアクトは思い入れ補正も含めてFeverでのWhy?です。てかライブで初めて泣いたよ。自覚無かったけど急遽O-nestのチケットまで買っちゃうぐらいにはWhy?が大好きなんだって思った。それとO-nestでは反響強めの調整して差別化してたので一概に比較できないけど、Feverの音響がたぶんかなり良いってのもこれだけ刺さった要因だと思う。全体的にCDよりも音スカスカでDIYっぽい印象で、それがむしろWhY?っぽくてかっこよくて、でも音響的にはたぶん贅沢。それとアンコールで4人が1本のマイク囲んで楽しそうに歌う演出があまりにも卑怯で卑劣極まりないのでまた来日して下さい。FeverでもO-nestでも歓声のピークはアンコールだったし。多分かなり高いマイクじゃないと無理だよね、アレ。

 

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