Garden of delete / Oneohtrix point never


 エレクトロニカ方面の人の2015年3枚目。やっぱりOPNは凄いと思います。

 コラージュ要素と現音っぽさは残しつつ、ミニマルからグリッチへ改宗していて、前作『R plus seven』から結構変わっている。全体的にノイズが多いのと、ビート感が少し出てきて攻撃的になったように感じる。相変わらず音自体がとても綺麗で、オーディオの要素だけで楽しめるというか、気持ち良くなる。

 個人的には『R plus seven』よりも取っつきやすくて、本作の方が好き。さっさと聴いてれば2015年ベストの一角に食い込んでたと思う。

 YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=td-e4i2BL_Q

まるで幻の月をみていたような / mol-74


 日本のロックバンド。2015年ミニアルバムとして4枚目ぐらい。前作『越冬のマーチ』からそれほどスパンを経ていないこともあって、大きくは変わっていない印象。裏声主体のボーカルが特徴的な、静かで透明感のあるアルバム。前作よりもボーカルの線が一層細くなり、より静かで儚くなったように感じる。30分切ってて若干物足りないこともあって、個人的には『越冬のマーチ』の方が好きかな。

Ill connection / skillkills


 日本の3人組のロックとヒップホップの間ぐらいのバンドの2015年4枚目。前作『Illgenic』で到達点に達してしまった感じだったためか、少し方向性を変えてきた印象を受ける。変拍子と不気味でダークな要素を好む根幹部分は変わらず、ボーカルの音量が絞られてラップの要素が薄くなり、代わりにシンセが強く主張するようになってバンドサウンドからも離れ、電子音楽的な側面が強く出ているように感じる。ここから煮詰めていくんだろうけど、個人的には前作の方が好きだった。

When the world is wide / Ykiki beat


 日本の5人組のロックバンドの2015年1枚目。最初洋楽だと思ったら日本のバンドだった。わかりやすい80年代ニューウェイブのフォロワーでとても手堅いけれど、自分はあまり聴かない方向性という印象。ただ、若手バンドでは珍しくハイレゾ音源も出してるんで後が続くように頑張ってほしいと思っている。5曲目"Forever"だけ毛色が違うわりにやたらとキャッチーで人気ありそうなので、早晩そっち方向へ路線変更しそうな気がすると思ったら解散しちゃった。